2024-02-27
こんにちは。アダムス睦子です。
突然ですが、皆さんの中には、花粉症のかたは居ますか?統計では日本人の約4割がなんらかの花粉症を持っているとかいないとか。私もその4割の中にもれず花粉症です。今年は早くから花粉が飛び始め、人にもよるのでしょうが私の場合は、例年ゴールデンウイーク近くまで大なり小なりくしゃみ鼻水に悩まされる日々に突入していきます。
そんな花粉症の季節。くしゃみ鼻水と目の痒さに気を取られ、私にとっては「パフォーマンスが落ちる季節」でもあるのです。つまり、集中力が落ちやすい季節。
今日も皆さんに「時間管理」についてお話していきます。今回は、「集中力が落ちやすい季節にパフォーマンスを維持するヒント」として私が普段、この時期にサラリーマンの現職場で実践している仕事術のほんの一コマをお伝えします。私と同じく花粉症の方の参考にしていただければ幸いです。
さまざまなメソッドや有名なフレームワークも存在している「時間管理」ですが、私が毎月お話ししていく「時間管理」にまつわるお話は確立された体系にのっとったものではありませんので、今日のお話もひとつの参考やひとつの視点として読んでいただければと思っています。
タイムパフォーマンスとコストパフォーマンス
皆さんは、「タイパ」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。タイパは、かけた時間に対して得られる成果や満足度のことを指します。また、タイパと同じように使われる言葉で「コスパ」がありますが、こちらはかけたお金に対して得られる成果や満足度のことをいいます。
違いを例えていきましょう。手のかかる料理を作るために1円でも安いスーパーをめぐって材料を買いに行き、下ごしらえをし、きっちり出汁をとって調理するとしましょう。
自分も家族も満足度100点の出来の料理に対して、一番ベストプライスの店で購入すべく時間をかけて探して材料を買って作っていますから、「コストパフォーマンス」は良いでしょう(ただし時間はかかっています。)。
一方、自分のお気に入りのパティシエの味が忠実に再現できる「お菓子のキット」。きっちりと計量されていて、混ぜる時間も秒単位で指定されているレシピ付き。出来立てのパティシエの味が家で再現できるけれど、価格は恐ろしく高価格帯です。
この場合、材料を調達する時間も、軽量の時間も、もしくは同じ味を求めて買いに行く時間も、そして失敗してやり直しになる場合の時間まで視野にいれると、アウトプットの味含めすべて約束されていて、タイムパフォーマンスは良いでしょう(ただしコストはかかっています。)。
1円でも安いスーパーを探して料理をする例のように、コスパを追求しすぎればタイパは下がる(時間はかかる)傾向にありますし、お菓子キット例のように、タイパを追求するあまりコスパも盲目的になって(お金はかかる)、本来の価値やそもそもの目的を見失うこともあるでしょう。
コスパにしてもタイパにしても、まず「自分が何に価値を置くかがクリアになっていること」が重要です。
花粉症の時期の基本スタンス
さて、そんな花粉症のつらい時期に集中力が落ちがちな中の時間管理のありかたとして、タイパがいいのか、コスパをとるべきかという話ですが、個人的にはタイパを選択することをおススメします。理由は、一言で言うと、「集中力が切れる前に、物事を完結させたいから」以外に他なりません。
厳密には、タイパにも2種類あると思っています。一つ目は、2つの事柄を高速で行き来しながら同時進行に解決をはかり、結果的に2倍のことが1つの時間でできる方法です。二つ目は、1つのことを2倍速で圧縮することで、結果的に1/2の時間でできる方法です。このうちの前者を、「いかに無理なく」&「行き来するか」というのが私のおススメする「タイパ・スタンス」です。
具体的にはどうするの?最後にアナログが勝つ?!
私は、職場の担当業務の兼ね合い上、とにかく仕事に関して大量のインプットを要することが多いのです。もちろん、様々な業務を手広く行っていますので、それが必ずしも必要となる場面に限っているわけではありませんが、おおよその基本姿勢はインプットやリサーチがベースにあります。
私が職場に滞在している時間は毎日約10~11時間ですが、そのうちの約7時間は、インプットのための専門のウェビナーを流し聴きしながら、ウェビナーとは全く別の書面の文章を打ったり添削したり、全く別のトピックのプレゼン資料を作るという作業をしています。
資料や書面の文章を打ちながら、イヤホンでは専門分野を話すウェビナー登壇者(※例えば官公庁が法改定に伴いガイドラインの改定をする・・とか審議承認をする・・など、「趣味嗜好興味」とは一切かけ離れた、「仕事なのでやむなく知識をインプットしている」という分野!)の話を聞いている中で、「これは!」という箇所のみを拾うようにするのですが、そのとき重要なのが、あらかじめ「これは!」というキーワードをパソコンの上部にポストイットで貼っておくことなのです(アナログアクション!)。
そう、前述した「自分が何に価値を置くかがクリアになっていること」が重要というところにもリンクしてきます。「自分が何に価値を置くか(この場合は、どのキーワードが重要項目なのか。今自分がインプットすべき内容は何なのか。)」をクリアにする前始末が必須で、そうでないと、ただのBGMと化してしまうからです。
ポストイットに文字を記載しておく一例として、その講義を通じて例えば「他社事例」が知りたければ、「事業者の取り組み」と書いておいたり、「地方公共団体」と書いておいたりします。パソコンを使いながら、横目でそのポストイットの文字にも目配りしつつ、資料を作ったり報告書を書いたり添削したりしていきます。そして耳からその言葉の音が聞こえたとたん、意識をウェビナーに戻してノートを取りますが、最後はアナログが勝つ・・ではありませんが、この時はペンと紙のほうが早かったりします(アナログアクション2!)。
2時間あるウェビナーをリアルタイムでずっと聞いているのが悪いわけではありませんが、花粉症の時期の、特に集中力が続かない季節には、自分の能力をどこにかけるかの選択と集中がより迫られます。
アーカイブであれば倍速で聞くことができるものもありますが、スピーカーの速度がある程度ゆっくりだったり、または簡単な言葉だったりすると「倍速」で理解もできるのですが、もともとスピーカーの話す速度が早かったり、専門的な話ですと理解できなくなるので、特に花粉症のこの時期はこのような実践を取り入れています。
花粉症の時期を「タイパ」で乗り切る
自分が欲しいエッセンスがクリアになっているのであれば、私のようなサラリーマンライフでないかたも、「タイパ」良く花粉症の季節に集中することができると思います。
時間は誰しも24時間しか与えられておらず、その24時間の中でも活動できる一般的な時間量は超人的でない以上はおおよそ決まってきます。ましてや私にとっての「花粉症の季節」は、その時間が著しく制限されます。
今でも、鼻水とくしゃみと戦いながら、この原稿を書いています。さて、今年の花粉症はいつまで続くことやら・・。
今回のコラムはいかがでしたでしょうか。最後までお読みいただきありがとうございます。それではみなさん、また次月に!
時間管理アドバイザー
アダムス睦子