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2023-06-25

こんにちは。アダムス睦子です。

 

 

先月に続き、今日も皆さんに「時間管理」についてお話していきます。

 

 

今日の内容を読むと、日常のささいなタスクを家族に振り分けていく具体的な「根回し」法がイメージできます。

 

 

さまざまなメソッドや有名なフレームワークも存在している「時間管理」ですが、私が毎月お話ししていく「時間管理」にまつわるお話は確立された体系にのっとったものではありませんので、今日のお話もひとつの参考やひとつの視点として読んでいただければと思っています。

 

 

言葉のバイアスを知って枠の外に出てみましょう

前回は、カロリー管理、品質管理、という言葉の印象よろしく、ある基準からはみ出てはいけないような「管理」という言葉の持つ日本語のイメージに縛られて、私たちはつい一匹狼のスタンスで「時」と向かい合い、孤軍奮闘、奮励努力しがちだというお話をしました。

 

 

それは時代だったり、世の潮流だったり、さまざまな因子が複雑に絡み合った末の産物とも推察できるけれど、本当はもっと簡素化して考えることができる代物かもしれない。

 

 

そのキーワードとして挙げたのが「根回し」でした。

 

 

根回しへの抵抗?あるオジサマの言葉からの気づき

私の職場に、とても尊敬できるかたがいらっしゃいます。

 

 

その方は、一言で表現すると他のオジサマとは一線を画す佇まいがある大変優秀な上位者の一人です。

 

 

例えば組織横断で行う一つのプロジェクトを動かすにも、ある意味ダイナミック、別の言葉で言えば予測不可能な事態が多々起きることが常ですので、細かい事でも各レイヤーに応じた事前の根回しは必須です。

 

 

そんな中、このかたは「俺は絶対に根回しはしない」と断言されるのです。よくよく聴くと、自分という一人の人間の責任のもとに、根回しせずに単刀直入、直球勝負で切り込むのが正義だと思う、との信念でした。

 

 

これって、程度の濃淡はあるにせよ、どこかで私たちみんなが感じていることなのかもしれないなぁと、ふと感じました。

 

 

前もって下準備しているような、運動会のリレーでいうところのリードをググっとしすぎてしまってズルいような、それをどこか後ろめたく思う、そんなビハインドを感じるのは私たちが公平や平等や和を重んじる民族だからかもしれません。

 

 

しかし、毎日の構成要素は「小さいタスク」や「小さいトピック」の積み重ねでできています。それを全部ひとりで段取りして切り回すのは不可能に近い。

 

 

物事を細分化して細かい要素にして振ることを、なにも後ろめたく感じる必要はないのです。

 

 

生活の中で、小さなタスクから具体的な根回しをしてみましょう

時間管理の醍醐味は「一人ではやろうとしないこと」です。また、「何月何日何時何分までにこれをここまでやらなければならない」というような制限を、無駄にかけないことです。

 

 

では具体的に、簡単なところで私の例を挙げてみましょう。

 

 

私の子どもは12歳、10歳、8歳で、毎日通うブリティッシュスクールに、お弁当とスナックを持参しています。

 

 

日本の就学環境ではスナックを持参する学校生活は想像しにくいですが、欧米の多くの就学環境では、お弁当は腹持ちの軽いパン食が多いため、昼食だけでは賄えない栄養素を適宜補給する目的で、健康的な間食である「スナック」を挟むのです。

 

 

ですから、毎朝、お弁当を3つとスナック3つを用意してから出勤するのが私の朝のルーチンのひとつなのですが、朝の忙しい時間帯に子どもたちの持参品もすべて整え、朝ごはんも整え、自分の出勤準備をするのは至難の業ですので、これを細分化して「根回し」して振っていきました。

 

 

もっと具体的にみていきましょう。

 

 

まずこの「スナック」。これは果物やドライフルーツ、ブレッド類などを持っていく学校の規定があるので、これをカバーする内容で持参できるよう夫の担当に振っていきました。

 

 

つまり、0から100まで用意してもらうことをゴールとします。

 

 

最初は、月曜はバナナ、火曜はみかん、水曜はショートブレッド・・と、例のスナックメニューを書いて貼っておき、その流れで委任しつつ、「お弁当作りと自分の出勤の支度に時間がかかるのでスナックは担当を振りたいが良いか」と前もって理由も明確にし、理解を得たうえで渡していきました。

 

 

そして子どもたちには、「それぞれが水筒を準備すること、お弁当とスナックが出来たら包むこと」を事前に言い渡し、ママも仕事に行く前にお弁当を作るが、その後自分の支度もあるので、この時間内に終え家を出るためにはそれぞれが協力してほしいと説明して伝えていきました。

 

 

未来の時間管理に目を向けて、手間を投資する

日常の中のほんの例として挙げましたが、仕事でも家事でも、「自分でしか回らない」ことだけで構成されているわけではないので、他の人でもできることはドンドン渡していく。

 

 

後回しにしないで、ドンドン渡しさばいていく。

 

 

「自分でやったら早く済む、それこそ時間管理になる」という視点ではなく、未来の時間管理に目を向けて、ちょっとした手間を投資していくのです。

 

 

その際、黙っていてもわかってくれるだろうと思うのはNGで、家族だからこそ「この目的があり、自分だけではこの時間内で達成できないので一緒にやってほしい」という意図を、明確に伝えることも大切だと私は思います。

 

 

今回のコラムはいかがでしたでしょうか。最後までお読みいただきありがとうございます。次回も、時間管理にまつわるトピックスをお伝えしていきたいと思います。

 

 

それではみなさん、また次月に!

 

 

 

時間管理アドバイザー
アダムス睦子

この記事のライター

企業戦士 フードコーディネーター

アダムス睦子

リケジョから1部上場の大手食品企業のバリキャリへ。現在、ゆるキャリにシフトチェンジを目指しつつ、イギリス人夫・3人の子ども達とバイリンガルの日常を送る。 紅茶&イギリス菓子マリアージュ研究家。
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