2021-07-29
会社経営の他に、人生が変わるオンラインサロン超活用術、など5冊の著者でもあります。
2021年6月には『あなたにぴったりのコミュニティ運営が見えてくるワークブック』を開発し、コミュニティ運営を考えているたくさんの方にこのワークブックを届けながら、自らは今までになかった会社経営のやり方、チーム組織の作り方に奮闘中。
そんな中里さんに女性の働き方について、インタビューさせていただきました。
W habit代表の中村とは、すでに数年前からの出会いをきっかけに、お互いに近況報告を行う中ですが、改めて中里さんがどんな思いで仕事をしているのか、どんな気持ちで仕事に取り組んでいるのか、を聞いてみました。
今の仕事にたどり着いたきかっけを教えてください
中里桃子さん(以下、中里):
私は実は子供の時の生活や人生の過ごし方が全然面白くなかったので、大人になったら自由に自分の働く相手や仲間を見つけたい、そして起業したいと昔から思っていたんです。
中村:
昔からですか?ちなみに何才くらいから・・・
中里:
具体的には覚えてないんですが(笑)大学生の時にはもう決めていました。
今の仕事にたどり着いたのは、起業が流行っていた時期があると思うんですが(2016〜17年頃)、その前から自分のカリスマ性を発信することや、自分を商品にして売り出すことを頑張ってやろうとしていたんですが、うまくいかなかったんです。
うまくいかなかったというか、難しさを感じていた時がありました。
自分が起業やビジネスについて学びに行けば、当然自分より優れた人がたくさんいることもあり、場合によっては落ち込みやすかったり、自分が先生の立場になると、どうしてもこれからスタートする人たちへの指導、ということになるので、そこが少ししっくりきていなかったように思うんです。
でもそんな時に、「もしドラ」という本を読んで、女子マネが主役になる話なんですが、野球選手でトップになるという話ではなく、マネージャーが主役になる話ですよね。
あの本やドラマのように、トップを取る人たちのサポートをするというポジションで働くことが、もしかしたら私にできるかも、向いているかも、と思って「女子マネ」というポジションを取ったことで、お客様層が一気に変わったんです。
それまでは会社員をしながらコワーキングスペースを運営したりしていましたが、その時とは全く違います。
最初の2、3年は本当に刺激的で、憧れの人と仕事ができるのでとっても嬉しいですし、やりがいもありました。
サポートさせてもらう企業の資金を運用してコンテンツを販売したり、企画したりということをやらせてもらう中で、19年くらいから自分が主軸になって何かをやりたい、ということを思うようになり、それが今に繋がっていると思います。
中村:
それは、ワークブックを作ったり、本を出したり、ということでしょうか?
中里:
そうですね。コミュニティを自分が主催したりとか。そういうのもそうですね。
中村:
コミュニティ運営の塾とかも、されてましたよね?
中里:
今はそれはもう人にお願いをしていて、私はコミュニティを作りたい人に、コミュニティ作りについて教えられる講師を育てる立場で、その講師たちが実際には教えてくれています。
今興味があるのが、ティール組織のようなチーム運営なんです。今日も実は午前中ミーティングしていたんです。
以前私の講座に参加してくれた人の中から、8名くらいの方にお声がけして、実際に私のコンテンツを販売してもらったり、私のコンテンツを使って講師をやってもらったり、など共同プロジェクトをどんどんやっていこうと思っているんです。
今回『想いを形にするコミュニティワークブック』を作りましたが、そういった感じでこのチームで一緒に手帳とかワークシートとか、そういうものを作ったりするプロジェクトをやっていきたいと思っているんです。
その組織運営をやるのが楽しいので、実際に私が教えることもやりますが、実際にそのチームメンバーがそれを教えられるようになるためのOJTの場として教える、という形です。
中村:
では、中里さんが主催して直接何かを教える、などのということは、今後あまりやっていかない、ということですね?
中里:
最初の1回だけはやるかもしれませんが、あとは講師に任せていくつもりです。
そして、今後やっていきたい!と思っているのが、プロセスエコノミーという考え方の実践で、物事を作る課程に課金するというか、作る課程自体がお金になる、価値になるということなんですが、例えばですが講座のコンテンツができた時、ワークブックができた時、そのような完成品が世に出た時というのは、悲しいかな真似されることが多いんですよね。
良いものだけでは稼げない時代のプロセスエコノミー
中里:
完成品というのはどうしてもやっぱり真似されたり、改良されたり、というのは当然あることだと思っています。
でも、それができるまでの「プロセス」というのは、一期一会なんですよね。それをコミュニティメンバーやお客様と一緒にやるという先駆けというか、そういうことをやっている一般の人って、少ないと思うんです。
例えば大企業だったりがプロセスエコノミーをやっています、というのはあり得る話ですが、小さな会社の人やカリスマ性が特あるわけでない人がこういったこととに挑戦している、というのは本当に聞かないんです。
なので、私たちでもできるんだ、という実験がしたい、という気持ちの方が近いのかもしれません。ティール組織も、同様です。
中村:
どんどん新しいことに挑戦して行きたいということですね?
中里:
そうです、開拓者でありたいと思っています。
企業のための、ではなく、あえて普通の人のための開拓者でありたいんです。
今回のインタビューは会員様限定ということなので、ぶっちゃけてお話ししますが、企業の仕事を請け負うことももちろんあるのですが、もちろん案件によってケースは違いますが、どこか「血が通ってない」と感じることも、実は多いんです。
企業の企画というのは、どうしても流れ的に会社のトップ会議などで決まったことに対して役割が割り当てられ、場合によってはそれを実現するためのチームが作られ、誰かがチームリーダーに抜擢されて・・・ということが一般的な流れかと思いますが、そういう場合って、そのチームリーダーやチームに抜擢された人は「上から降りてきた仕事」という認識の人も、割と多かったりするんです。
会社としてはそのプロジェクトに情熱をかけてやっている、やって行きたい、と考えていたとしても、チームリーダーやチームに抜擢された人が必ずしも同じ情熱を持って望んでいるとは、限らないんです。
中村:
会社組織になると、どうしてもそういう部分は出てきてしまいますよね、しかも、その会社の規模が大きくなれば大きくなるほど。
中里:
私は情熱を持った人と仕事をするのが、とても楽しいんです。私が使っている命の時間を、相手の人生を変えるような人と仕事をしたいと思っています。
売り上げよりも、意義を感じる時間を過ごしたいんです。
ティール組織の本も、読んでみたけれど実際には難しくないですか?
中村:
あれは難しいと思います。本当にできるのか?という疑問が出てきてしまいますよね。
中里:
そうなんです、難しいと思います。でも、あえてそれチャレンジしてみたいと思っています。
どうやったらそれができるのか?を自分ごととして考えられる人が主体的に動いて、そして給与も納得した形で分配できるでしょうし、その方がいいと思ったんです。
なので、以前私の講座を受講してくれた人8名に声をかけてその方達に資本金を出してもらい、それを広告費や開発費に運用しながらみんなで役割分担したものを、やっていこう!という風に挑戦し始めたところです。
中村:
今はまだ始まったばかりだと思いますが、実際にスタートしてみてどうですか?
うまく行く人は全て「自分ごと」として捉えている
中里:
まだ本当に始めたばかりなので、2回しかミーティングをしていないのですが、どうなるのかわからない、というところに実はワクワクしています。
みんな、情熱があるんです。何かを一緒にやったら、面白い経験ができそう!と思ってくれている人たちが集まっているので。
もちろん、今までも形は違いますが例えば業務委託などでチームを組んだこともありますが、業務委託だと、プロジェクトをやっている側が儲かろうが、損失が出ようが、その費用については負担するんですよね。となると、そのプロジェクトを本当に自分ごととして考えてくれる人というのは、どれくらいいるのだろう・・・というところも気になります。外注依頼側と、業務委託側と。
中村:
それは私も実はものすごく痛感しているところです・・・
中里:
自分ごとにするって、案外難しいんですよね。
ティール組織って、いわゆる「会社ごっこ」なんですよね、でもそれがめちゃくちゃ練習になると思っていて、例えば自分ごととしてプロジェクトを考えた時に、そのメンバーから自分の道として何か「やりたいこと」が出て、独立するかもしれません。でも、それも、オッケーだと思っています。
中村:
では始まったばかりですが、みんな自分ごととして考え、情熱を持って臨んでいるんですね!
中里:
そうですね、でもチームは作ったものの、実はまだやることが決まっているわけではないんです。
チームメンバーの中に、手帳を作りたい!という人もいるので、デザイナーが在籍していますから、そこで一つ手帳を作ってもいいかな、というのも考えているし、私が過去に開催したセミナーのスライドを作りたい、という人もいますし、戦略チームを作ってそこで実践する、というのもありです。
そこで私が実際にOJT式で教えたり関わることでタスクを振りながらやってもらう。
小さな会社組織みたいなものなので、それで成果(=売り上げ)が上がらなければ、最初に集めた資本金もなくなっていくわけですから、残高が0円になったら、解散です。
中村:
では、売り上げを上げないと、続けていけない状況を作っているわけですね。
中里:
そうです。責任感を持ってもらうことも、大事だと思っています。
あと、最近意識していることがあって、それは「なんとかならないことにも人を巻き込んで見る」ということなんですが、そうなった時に私と、私の周りに何が起きるんだろう?ということを、見て見たいというのもあるんです。
でもその「なんとかならないことにも人を巻き込む」ということができる背景には、「自分と人を信じている」ということがあるんです。
報酬を約束しなくても、成果を約束しなくても、何かのリターンを約束しなくても、どこまでやれるのか?というのを信じる、ということです。
0になったとしても、1からスタートし直せる力というか。
中村:
それは大事なポイントですが、自分と人を信じている、というところ。
仮に0からのスタートになってしまったとしても、中里さんのことなので、きっとどうにかしてまた事業を始めるのだと思います。サバイバル能力、ありますもんね!
たくさん失敗してもいい、そこはお宝の山だから
中里:
サバイバル能力といえば、これに関していうと年が若いうちにたくさん失敗するだけで身につくことだと思っているんです。なので、失敗を恐れずにチャレンジして見たらいいと本気で思っています。
中村:
私は起業という世間から見たらまだ狭い業界で仕事をしていますが、最近特に女性で起業したい!という人が増えてきたな、ということを感じています。
今は起業塾もあるし、自分がスキルアップする学び場というのはたくさんありますが、そこでうまくいかなかった人もたくさん見てきたんですよね。
でも、その人たちも、すごい可能性を持っているというか、ポテンシャル高い人も多いと思うんです。中里さんから見て、その人たちは何をしたらうまくいくと思いますか?
中里:
その人たちの状況によると思いますが、まずは自分の現状把握をすることかと思います。自分が何をしたいのか、何ができるのか、を知ることから始まります。
先日、私が発行しているメールマガジンでも少し厳しいことを書いたんです。
きっとこうしたらこうなるはずだ!という因果関係のロジックが間違っているので、思った通りの結果に結びつかない。私はこの商品を提供できます!とは言っているけど、そこに価値を見出してもらえなければ、当然契約にはならないわけです。
もし自分のサービスでお金をもらいたいのであれば、自分自身がお客様からお金をもらう理由を作っておかなきゃいけないんです。
なのでもし今うまくいっていない、と思うのであれば、現実を一回見ること。これが本当に大事です。
必要なものを見据えて、一つ一つやっていくことです。
そして、失敗は人生の宝ですから、たくさん失敗をしていいと思っています。
いつも通りのところから一歩でも踏み出すことによって、新しいものが見えてきますよね。
散歩でも一緒なんですけど、今日は違う道に行ってみよう、を少しずつやっていくと、新しいエリアに出会えたり、その新しいエリアになれることで自分に余裕が生まれたりしますので、本当にちょっとずつ世界を広げていくのがいいと思います。
中村:
ちょっとしたことからチャレンジして見ることは、大事ですね!
中里:
いつもと違うことを1日1個でもやって行ったら、だいぶ成長すると思います。
中村:
これから起業したい人、何か変わりたい人に対して、中里さんなら加えてどうアドバイスしますか?
中里:
起業したい人なら、自分を知ることをやっぱり初めにやってほしいですね。本当にやりたいことが起業なのか、も含めて、考える、ことも大事だと思います。
起業の本を20冊くらい、読んでみたらいいと思います。そこで得られることもたくさんありますから。
中村:
本だと1冊あたり1500円くらいで買えますからね!
中里:
塾に行くのもいいですが、その前にまず本当に自分がやりたいことを、見極めてほしいです。本を読めば、だいたいその世界のことがわかりますので、本当にやりたいことなのかどうか、ということを、少ない投資で見極められるはずです。
そして本当に起業がやりたいのであれば、まず本で読んだことなどを実践していって、自分に自信と実績を作ることです。そうすると、いずれそのサービスを欲している人から声がかかるはずです。そうやって仕事の幅を広げて行く方が、手堅いですよね!
中村:
では最後に、改めてこれから頑張ろうとしている方たちに愛のムチをお願いします(笑)
人生楽しんだもの勝ち。失敗すら楽しもう!
中里:
どう転んでも楽しめれば人生は成功なので、失敗も楽しみながら進んでいってほしいです。失敗はネタです。
失敗をしていない人に限って、免疫がないと本当にちょっとしたことで「絶望」だと感じてしまう人も多いんです。たくさんチャレンジしている人も、えげつないことを経験している人も多いですから。それでもみんな、失敗を乗り越えて成功に近づいていっているんです。
失敗を恐れずに、少しずつでもいいので進んでいってくださいね(^^)
中村:
本日はお忙しい中ありがとうございました!
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